
赤ちゃんは一日の多くを眠って過ごします。安心して眠れる環境を整えることは、赤ちゃんの健康を守るためにとても大切です。ここでは、乳幼児突然死症候群(SIDS)や睡眠中の窒息事故のリスクを減らすために、毎日の生活で取り入れやすいポイントをご紹介します。
■ SIDS(乳幼児突然死症候群)について
SIDSは、元気だった赤ちゃんが眠っている間に突然亡くなってしまう、原因がはっきりしない病気です。予防方法は確立されていませんが、リスクを下げるために次の3つが大切とされています。
1. あおむけで寝かせる
1歳まではあおむけ寝が一番安全です。赤ちゃんの顔が見える姿勢で寝かせましょう。
2. 母乳栄養ができれば心強い
母乳育児はSIDSのリスクを下げる可能性がありますが、授乳の形はご家庭の事情でさまざまです。不安があれば気軽にご相談ください。
3. 赤ちゃんの周りは禁煙に
妊娠中・出産後にかかわらず、たばこの煙はSIDSの大きなリスクになります。ご家族みんなで禁煙に取り組みましょう。
■ 睡眠中の窒息を防ぐために
事故を防ぐために、寝る環境もしっかり整えましょう。
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寝具は硬め・平らなものを(沈み込む布団や柔らかい枕はNG)
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掛け布団は使わず、スリーパーなどで温度調整を
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ぬいぐるみやタオルは置かず、寝床はすっきりと
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ベビーベッドなどは、安全基準を満たした製品を正しく使用
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大人と同じベッドでの添い寝は危険(特に飲酒後・薬の影響があるとき・早産児の場合)
■ できることから、少しずつ
すべてを完璧にするのは大変です。
まずは、ご家庭で無理のない範囲から始めてみてください。
赤ちゃんの眠りや育児のことで心配なことがあれば、いつでも当院にご相談ください。